インターフェースの歴史

インターフェイスのデザインとゲームデザイン
Speaker 任天堂代表取締役専務 宮本茂

0.イントロダクション
 ・立命館大学すごい
 ・第1部は妖怪の人たち、第2部は若い人たち
 ・テレビゲーム6が発売された年に任天堂に入社
 ・小さな親切運動


1.テレビゲーム ブロック崩し
 ・前からでも後ろからでも使える→左利きでも遊べる人間工学的な配慮


2.ドンキーコング(アーケード)
 ・ジョイスティック1つとボタンが1個
 ・ジョイスティックが左側につくというスタンダードになりはじめる


3.ゲーム&ウォッチ
 ・左右にボタンが一つづつ→誰でもすぐに遊べる


4.ゲーム&ウォッチ ダブルスクリーン
 ・ドンキーコングのヒットを受け、ゲーム&ウォッチでもドンキーコングを作りたい
  →しかし、折りたたみの筐体にジョイスティックはつけられない
  →十字キーの搭載


5.ファミコン
 ・十字キーファミコンに搭載する際には、こんなボタンでジョイスティックのゲームが遊べるか!と任天堂社内でものすごい反発
 ・2つコントローラーをつけて薄くおさめるためには、十字キー搭載にチャレンジする必要があった
 ・「リセット」「スタート」…どれを押したらゲームができるかわかった
 ・それでも、ABボタン2つになったことで、うまく使える人とうまく使えない人の差が広がった
 ・NESにはマイクがついてない…アメリカの保守性の象徴
 ・いろいろな周辺機器をつなげられた


6.ゲームボーイ
 ・ABボタンが斜めに並ぶ→親指の動きに対して自然になじむ
  →Bダッシュしにくい問題


7.スーパーファミコン
 ・ABとXYが別のユニットであるというくくりを入れた
  →ゲームが下手な人はAB、うまい人はXYも使ってくださいという思い
 ・スト2ではボタンを6つ使うので移植できない問題が発生
  →邪魔にならない位置にゲームがさらにうまい人のためのLR
  →十字キーよりさらに右に左に動かせる


8.バーチャルボーイ
 ・右と左に十字キーとAB…右でも左でも使える
  →しかし広がらなかった


9.ニンテンドウ64
 ・3Dスティック、Cボタン(もうひとつの十字キー)←どうしても360度自由入力できるものが欲しい
  →夢は膨らんだが意外にみんなが走るので、ゆっくり動かすのに使われないことが多い
 ・十字キー←過去のユーザーを捨てきれないいさぎわるさ
 ・スタートボタンが1つに→ちょっとすっきり
 ・八角形のガイド→十字キーの良さも欲しい(まっすぐ走るときには走りたい)
 ・Zトリガー→しゃがむ、ロックオン
  →遊んでいる人には見えない
  →「Zトリガー」という変な名前にして、気づきを促した

  
10.ゲームボーイアドバンス
 ・携帯型にもLR
 ・このあたりからコントローラー、そしてゲームデザインがどんどん複雑化 
 →過去のユーザーにはより新しいことを楽しんで欲しい、けど新しいユーザーにも遊んで欲しいという葛藤


11.ゲームキューブ
 ・Aボタンをすごく大きくして、ABボタン以外は押さなくていいように
 ・上手な人だけ他のボタンを使いなさい、他のボタンを隠そうというチャレンジ
 ・これで一番遊びやすい3Dゲームを作ろうということで作ったのがマリオサンシャインピクミンルイージマンション
 ・GBコネクティビティ
 ・タルコンガ、ダンスマットなどの新しい入力→それでもゲームやらない人には難しい 


12.ニンテンドーDS
 ・ゲームに慣れた人もそうでない人も同じスタートラインに立てる。
 ・過去の流れは残しつつペン1本で遊べるものをというチャレンジ
  →ペン1本で遊べるものはそんなに出てこないと思っていたが、徐々にそういうものも出てきた
  →それを受け、今までゲームで遊んでなかった人も遊ぶようになった(nintendogs
  →本体にさわってなくても遊べるもの、ワイヤレス
  →20代女性のユーザーが急増
 ・Touch!Generations(脳を鍛える大人のDSトレーニング
  →5〜95歳まで、もっとユーザーはたくさんいる
  →ペンだけ、文字が大きく白地、アイコン大きい


13.レボリューション
 ・性能ではなく、お茶の間にゲーム機があるという前提で、お茶の間に何があったらうれしいかということを考えたゲーム機
 ・ゲームリモコン→家族の全員がさわる可能性があるコントローラー
 ・ヌンチャク→過去のユーザーも捨てない(マリオやFPSも快適に遊べる)
 ・まだコントローラーには秘密がある→それは来年公開

(レボリューションのコントローラーのイメージビデオが流れて終了)

殴り書きしたメモとうろ覚えの記憶から。なので、細かいニュアンスの違いがあったり、講演を聴いてない人はわからんところがあるかも。PowerPointを使った20分ほどの講演だったと思いますが、宮本さんらしくインターフェースに焦点を当てたものでした。