ドラクエの「はい」「いいえ」

大好きなゲームのシリーズに対して、こうあるべきだって思いを抱いている人って結構多いと思います。MOTHER3や最近のスターフォックスなどがネット上での評判がそれほど芳しくないのは、自分の思い描いていたもの(MOTHERとはこうあるべき、スターフォックスとはこうあるべき、など)とのギャップが大きかったためってのがあるんじゃないかなと思ってます。完成度とかとはあまり関係なくね。

僕がそういうギャップを抱くことってのは、リメイク作品を除けば、あまりありません。それは、N64のときに2D→3Dへと変化を遂げた際に、SFCの頃と名前は同じだけど、全然違うゲームになってたってのを経験したからかなーと考えています。あと、FFシリーズなんかもかな。あのへんを通過儀礼として(?)通ったから、続編が全然違う内容になろうと割とオッケーな体質になっちゃったんです。

ただ、ドラクエシリーズだけは例外なんですね。一番の魅力は堀井雄二の書くテキストだと思うんですが、ゲーム業界の寅さんというか、偉大なるマンネリ、様式美を楽しんでいるところが大いにあるんです。だから、ちょっとした変化でも許せなくなる可能性があるんですね。まあ、堀井さんもそこんとこをわかってるのか、「こうあるべきだ」ってところから外してきたことは、今までそれほどなかったと思うんですけど。

で、何が言いたいのかというと、このDQMJドラゴンクエストモンスターズジョーカー)の画像なんです。
http://www.jeux-france.com/images15_4_16822.html
選択肢が「YES」「NO」になってます。これは僕にとっては、ものすごく違和感のあることなんです。ここは、僕的には「はい」「いいえ」であるべきなんですね。どっちでも結局は同じことだとはいえ。ドラクエは「はい」「いいえ」の選択の積み重ねでゲームを進めていくものだと思うんです。これまでは「はい」「いいえ」で選択させるのが適当かわかんない場面でも頑なに「はい」「いいえ」だったから余計そう思うんですね。いやまあ、これまでにも「はい」「いいえ」以外の選択肢がないわけでもなかったけど、「YES」「NO」ってのは何かドラクエらしからぬような気がするんですね。今からでも「はい」「いいえ」に戻らないかなーと思ってます。

ここで最後に堀井さんの言葉の引用。

DQ7について)
堀井 やっぱり物語が大きくなりすぎましたね。扱うデータ容量が増えたのも原因なんですけど。やっぱり『VII』になってとんでもないゲームになっちゃいまして、シナリオページ数が1万5000ページになっちゃったんです。
―『I』の頃は?
堀井 50枚くらいですよ(笑)。
―概算すると320倍ですか。
堀井 容量はとんでもないですよ。あの頃は512KBでしたけど、それが今や640MBの2枚組ですからね。で、いろいろな実験的なこともやっているわけですが、よく言われますよ、とくにファンから「こんなのドラクエじゃない」って。知らねえよ、オレはって(笑)。
(ゲームマエストロ VOL.1 P.149より引用)